コラム
買取・査定・お品物の知識を店主の視点でお届けします。
大切なお品物の売却や遺品整理などの際は、こちらもご覧ください。
シルバーのテーブルウェアやアクセサリー、黒ずみや変色があると不安になる方も多いです。査定ではどう見られるのでしょうか。
「銀の食器やアクセサリーが黒ずんでしまった。これでは値段がつかないのでは」というご相談をよくいただきます。結論からお伝えすると、黒ずみそのものが大きな減額理由になることは多くありません。
理由は、銀製品の評価の考え方にあります。銀製品の多くは、まず地金——つまり銀という素材そのものの品位と重量で評価します。表面の黒ずみは化学変化による変色であり、銀そのものが失われたわけではないためです。
金やプラチナの見分け方については、プラチナと金の見分け方もあわせてご覧ください。
銀の黒ずみは、空気中や皮脂に含まれる硫黄成分と銀が反応してできる硫化銀によるものです。錆びて銀が減っているのではなく、表面にごく薄い膜ができている状態です。だからこそ、重量で評価する地金の考え方では影響が限定的になります。
一方で、次のような状態は評価に影響します。黒ずみとは別の問題として区別しておくと分かりやすいでしょう。
ひとつは、変形やへこみ。地金としての重量は変わりませんが、工芸品や実用品としての価値は下がります。もうひとつは、深い傷や欠け。そしてもうひとつが、後述する「自己流の手入れによるダメージ」です。
当店で銀製品を拝見するときは、次の順番で確認していきます。
まず刻印を確認します。「SILVER925」「STERLING」「SV925」などの表記は、銀の含有率が92.5パーセントであることを示します。ほかにも純度950、純度1000といった表記があり、この品位が評価の基礎になります。
刻印は目立たない場所にあることが多く、器物であれば底裏、アクセサリーであれば留め具の内側などに刻まれています。
地金として評価する場合、重量が直接効いてきます。中が空洞になっているものや、芯材が入っているものもあるため、実際に計量して判断します。
地金価値だけでなく、細工そのものが評価につながることもあります。当店で銀杯を拝見した際は、地金としての品位と重量を基準としたうえで、彫りや家紋などの意匠、保存状態も確認しています。このとき7,600円でお買取りいたしました(相場や状態により変動します)。
ここがもっとも大切な点です。黒ずみを気にして手を加えた結果、かえって評価を下げてしまうケースが実際にあります。
クレンザーや研磨剤入りの布で強くこすると、黒ずみとともに銀そのものが削れます。とくに彫りや刻印のある部分は、細部が摩耗して意匠が失われることがあります。地金としての重量も減ります。
銀専用の洗浄液もありますが、規定より長く浸けると表面の質感が変わることがあります。とくにいぶし加工——意図的に黒く仕上げてある製品では、その風合いごと落としてしまう恐れがあります。
もっとも安全なのは、何もせずにお持ちいただくことです。柔らかい布でほこりを軽く払う程度にとどめてください。査定する側は黒ずんだ状態の銀を日常的に見ていますので、そのままで判断できます。
硫化は空気中の成分との反応で進むため、密閉できる袋や容器に入れておくと進行が緩やかになります。
輪ゴムなどのゴム製品には硫黄成分が含まれており、銀を黒ずませる原因になります。仕切りにゴムを使わないようご注意ください。
刻印がない銀製品もあります。その場合は試薬による検査など別の方法で品位を確認します。刻印がないことだけを理由に買取できないということはありません。
はい。銀製品は重量が評価に関わるため、まとめてご相談いただくほうが全体像を把握しやすくなります。使わなくなった食器やカトラリー、贈答品の銀杯なども一緒にお持ちください。
その必要はありません。前述のとおり、自己流の研磨はかえって減額につながる可能性があります。査定額は見た目の印象ではなく、品位・重量・意匠で判断します。
関連ページ|銀製品のほか、金・プラチナも品位と重量を確認して査定しています。平塚の貴金属買取ページもあわせてご覧ください。
お品物のお写真をLINEでお送りいただければ、おおよその見立てをその場でお伝えできます。「これはいくらになるだろう」という段階のご相談でも構いません。査定料・相談料はいただきませんので、お気軽にお声がけください。
「黒ずんでいるから値段はつかないだろう」と処分してしまう前に、一度ご相談ください。当店では品位と重量を確認したうえで、意匠や保存状態も含めて評価いたします。
査定料・出張料・キャンセル料はすべて0円です。平塚・伊勢原・秦野・厚木・茅ヶ崎エリアであれば、ご自宅の玄関先での査定にも対応しております。銀製品は数が多くなりがちですので、運ぶ手間をかけずにご利用いただけます。
はじめまして、買取 蔵の宮の店主を務めております宮坂と申します。この道に入って11年、これまでに数えきれないほどのお品物と、その持ち主であるお客様の想いに触れてまいりました。
私が大切にしているのは、ただ「見る」のではなく、深く「観る」こと。お品物の状態や相場はもちろん、その背景にあるご家族の歴史や思い出にまで心を向け、一点ずつ丁寧に向き合うことを信条としております。
「売る」「売らない」も含めて、お客様にとって最善のご提案をいたします。査定だけ、ご相談だけでも構いません。どうぞお気軽にお立ち寄りください。